狂犬病のポイント

●接種が必要な方:アジア・アフリカ、中南米に渡航される方。また、イヌ、ネコ、キツネ、コウモリなどの野生動物が生息する地域へ渡航される方、渡航先で直接野生動物に接触する機会のある方。
●2種類のワクチンがあり、接種回数や効果持続期間・回数・補償制度が異なります。
●接種回数:渡航までに3回接種が必要です。
お急ぎの方は渡航3週間前でも可能な、輸入ワクチンを
・国産狂犬病ワクチンは、渡航までに3回(出発6ヶ月前までに、初回接種が必要)

・国産狂犬病ワクチンは、渡航までに3回(出発3週間前までに、初回接種が必要)

●効果持続期間:長い効果持続期間を希望の方は輸入ワクチンを
・ 国産狂犬病ワクチン:約2年間効果持続
・ 輸入狂犬病ワクチン:3回接種で約2年間効果持続、4回接種で約5年間効果持続
●・価格:輸入ワクチンのほうが国産ワクチンより約7000円安いです。
・ 国産狂犬病ワクチン:17,000円(税込18,700円)/本、3回で51,000円(税込56,100円)+診察料
・ 輸入狂犬病ワクチン:14,800円(税込16,280円)/本、3回で44,400円(税込48,840円)、4回で59,200円(税込65,120円)+診察料

どこへ渡航する時に狂犬病ワクチン接種が必要でしょうか?

世界保健機関(WHO)が2013年に狂犬病のリスクのある地域を公表しています。(上記世界地図の赤色のエリアが狂犬病感染リスクの高い地域となります。)

・オセアニアなど一部を除き全ての国・地域で狂犬病の発症が報告されており、イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ渡航する際、野生動物と直接接触して感染の機会の多い場合、奥地や秘境などへの渡航ですぐに医療機関にかかることができないことが予想される際、などにワクチンの接種が推奨されています。

狂犬病の感染経路と症状は?

狂犬病は、狂犬病ウイルスを保有するイヌ、ネコ、キツネ、コウモリなどの野生動物に噛まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することにより発症します。

狂犬病は、感染後、潜伏期間(一般的に1〜2ヶ月程度)の間は症状を生じません。しかしながら、その後、発熱、頭痛、倦怠感、筋痛、疲労感、噛まれた部分の疼痛やその周辺の知覚異常などの症状を生じ、さらに筋の攣縮を伴う錯乱、幻覚、攻撃性などの症状に進展し、最終的には昏睡状態から呼吸停止で死に至ります。狂犬病は一度発症すれば、致死率はほぼ100%と言われています。

感染の予防のためには、渡航前に事前に予防接種を受けておくことが最も重要です。また現地では動物に噛まれないように注意しましょう。狂犬病が疑われる野生動物に噛まれたり、引っ掻かれたりした場合、直ちに傷口を石鹸と水でよく洗い流し、すぐに医療機関を受診し、狂犬病ワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンを投与して、狂犬病の発症の防止を試みます。

接種可能な狂犬病ワクチンの種類と価格は?

クリニックフォアグループでは、2種類の狂犬病ワクチンをご用意しています。輸入ワクチンに関しては、国際的に広く使用されている、安全性の高いワクチンを輸入しております。

A. 国産狂犬病ワクチン

B. 輸入狂犬病ワクチン(Rabipur)

それぞれ以下のような特徴があります。

*:別途、診察料が必要になります。また上記は税抜価格です。

・狂犬病ワクチンには、国産ワクチン1種類と輸入ワクチン1種類があり、それぞれ接種回数・効果持続期間・価格が異なります。
 渡航前に、国産狂犬病ワクチン、輸入狂犬病ワクチン(Rabipur)とも3回接種が必要ですが、輸入ワクチンの方が接種間隔が短く、最低3週間で渡航までに推奨されるワクチン接種が完了します。

様々な特徴を踏まえると、クリニックフォアグループ トラベルワクチンセンターとしては、

渡航まで時間のない方は、輸入狂犬病ワクチン。

渡航後に現地で追加の接種を行う予定がある方は、世界中で多く流通している輸入狂犬病ワクチン。

国産ワクチンの安心、予防接種健康被害救済制度を求める方は、国産狂犬病ワクチンをお勧めいたします。

価格については、国産狂犬病ワクチン 17,000円(税込18,700円)/本、3回で51,000円(税込56,100円)、輸入狂犬病ワクチン 14,800円(税込16,280円)/本、3回で44,400円(税込48,840円)、4回で59,200円(税込65,120円)、となります。

その他のQ&A

狂犬病の輸入ワクチンと国産ワクチンの違いを教えてください

当院では、国際的に広く使用されている、安全性の高いワクチンを輸入しております。
輸入ワクチンのほうが、国産ワクチンよりも短い期間で渡航までに必要な接種を終えることができます。
補償制度が国産ワクチンと輸入ワクチンでは異なります。日本国内で承認されているワクチンは予防接種法、施行令によって健康被害に対する救済制度(予防接種健康被害救済制度)が確立しています。しかし、日本国内未承認ワクチン(輸入ワクチン)についてはその救済制度は対象外となります。
そのため、国内未承認ワクチンの副作用に関する救済補償制度は、当院がワクチンの輸入を依頼している代行業者による独自の補償制度に従うことになります。

他のワクチンと一緒に接種できますでしょうか?

他のワクチンと同時に接種可能です。(ご希望の方はスタッフにお申し付けください)
本ワクチンの接種前に、他のワクチンを接種している場合は、一定期間の間隔を開けることが必要です。(生ワクチンは4週間、不活化ワクチンは1週間あける必要があります)
本ワクチンを接種後、次回ワクチン接種まで、少なくとも1週間あける必要があります。

渡航までに、何回接種する必要がありますか?どれくらいの期間が必要ですか?

国産狂犬病ワクチンは、渡航前に3回接種することが必要です(少なくとも6ヶ月間必要です)
輸入狂犬病ワクチン(Verorab/Rabipur)も、渡航前に3回接種が推奨されています(少なくとも3週間必要です)

半年後〜1年後の接種の時に日本にいないのですがどうしたら良いでしょうか?

半年後〜1年後の追加接種の時に、日本にいないケースが多くあります。
そのような事が事前にわかっている場合には、海外で広く使用されている輸入ワクチン(Verorab/Rabipur)を初回よりご使用されることを推奨いたします。
国産の狂犬病ワクチンは、現地のクリニックや病院で置いている場合が多いわけではありませんので、追加接種が必要な場合には、帰国されたタイミングで実施することが多いです。

接種証明書は発行していただけますか?

ご希望の方には、接種記録カードを無料で発行しております。
必要があれば、英文での接種証明書(INTERNATIONAL CERTIFICATE OF VACCINATION OR PROPHYLAXIS)を発行します(有料)

カード払い、あるいは、請求書払いは可能でしょうか?

クリニックフォアグループでは、保険診療・自費診療含め、全てのお支払いにクレジットカード、iD/QuickPay, 交通系IC(Suica/Pasmo)、QRコード決済(Paypay、LinePay)等をご使用いただけます。
また、まとまった人数での接種が必要な場合、企業単位でのご請求書での支払いも承ります。企業のご担当者様より、contact@clinicfor.lifeまでご連絡ください。