肌について調べていると、「肌のターンオーバー」という言葉をたくさん目にしますが、肌のターンオーバーとは一体どんなことを指すのでしょうか。
今回は肌のターンオーバーついて詳しく解説していきます。
肌のターンオーバーってなに?仕組みとは?
ターンオーバーとは、皮膚の表面である表皮で起こる細胞の生まれ変わりのことです。
ターンオーバーは、表皮角化細胞のケラチノサイトが表皮の一番奥にある基底層で増殖することから始まります。ケラチノサイトが増殖すると、有棘層、顆粒層という肌のさまざまな層に分化して角層を構成していき、上へ上へと押し上げられ、肌の表面である最外層で剥離をしていきます。これがターンオーバーの流れです。
肌の部位や肌状態、年齢によっても異なりますが、基底層で生まれた細胞が角層に至るまでに約4週間、角層にとどまって角層剥離するまでに約2週間、合計約4-6週間で肌の生まれ変わりが起こっているといわれています。
ターンオーバーを繰り返すことで健康的な肌を維持することができ、ホコリなどのさまざまな刺激から肌を守ったり、水分を角質層内に閉じ込めて、潤い・ハリのある肌を維持してくれるのです。
ターンオーバーが乱れると何が起こるの?
ターンオーバーが乱れると、表皮が厚くなってしまったり、肌の天然保湿因子であるNMFが減少したりするため、肌が乾燥したり肌荒れを引き起こしたりしてしまいます。また、角質層が十分に作られないまま、肌の表面に押し上げられると、バリア機能が低下してしまい、乾燥や肌荒れを起こしてしまいます。
ターンオーバーが乱れるのはなぜ?
ターンオーバーは健康な皮膚では一定のリズムで繰り返されますが、さまざまな要因によって乱れることが知られています。
ターンオーバーが乱れる原因の1つ目は紫外線です。紫外線が当たるとターンオーバーが乱れるだけでなく、活性酸素が発生し、肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンを破壊・変性してしまうことが知られています。
ターンオーバーが乱れる原因の2つ目が加齢です。加齢に伴いケラチノサイトの増殖が悪くなると、ターンオーバーも遅くなります。
そのほかにも睡眠不足や角層の保湿不足、肌の代謝を促進するビタミン、ミネラル、アミノ酸の不足、ストレス、飲酒や喫煙、運動不足、便秘などがターンオーバーの乱れる原因として挙げられます。
ターンオーバーを整える・促進するための対策とは?
ターンオーバーを整えたり、ターンオーバーを促進したりする方法をご紹介します。
まず、最も手軽にできるのは、生活習慣の見直しです。ターンオーバーは睡眠中に進むため、睡眠不足になると、ターンオーバーは乱れます。そのため、質の良い睡眠がとれるように睡眠環境を整えましょう。特に、寝る前に飲酒をするという方は睡眠の質を落とすだけでなく、飲酒そのものがターンオーバーの乱れにつながるため、避けていただくことをおすすめいたします。
保湿もターンオーバーを整えるために重要なポイントです。保湿力の高い化粧水などでしっかりと保湿をし、その上からクリームなどでふたをして肌が乾燥しないように心がけましょう。また、外出時には日焼け止めを塗るようにして肌を紫外線に当てないことも必要です。
また、バランスの良い食事もターンオーバーを整える上で大切です。特にビタミンは重要な栄養素です。
次に、医療の力を借りてターンオーバーを整える方法です。医療の力を借りる方法には内服薬を用いる方法と外用薬を用いる方法の2つの方法があります。内服薬の場合、ビタミン剤に加えて、アミノ酸の一種であるL-システインなど、ターンオーバーを促進する効果が期待できる成分をいくつか併用することがおすすめです。
外用薬ではトレチノインというお薬が処方されることが多いです。トレチノインには、皮膚の細胞を活発に増殖させてターンオーバーを促進する効果に加えて、皮脂の分泌を抑える、コラーゲン・エラスチンの生成を促すなどの効果があります。
日常生活の見直しだけでなく、医療的なケアと併用することで、ターンオーバーを正常化し、健康的な肌に生まれ変わることができるため、生活習慣の見直しと併せてクリニックで処方される内服薬や外用薬もご活用ください。
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参考文献
第一三共ヘルスケ https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/41_hadaare/
日本化粧品技術社会 https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_detail/1032
KOSE https://maison.kose.co.jp/article/g/gskincare-20191112
自治医科大学 https://www.jichi.ac.jp/keisei/tre-hq/tre_shimi.html千葉科学大学 https://www.lib.cis.ac.jp/drupal/sites/default/files/koukai2017-5.pdf