中国に渡航後の空港での検査体制、隔離措置の流れについてご説明します

中国渡航の現状

2020/09/03現在、日本から中国への臨時便は徐々に増えていますが、まだ便数は限られており、キャンセル待ちの状態が続いているようです。今回、クリニックフォア でPCR検査を行った上で中国に入国された方から、その後の隔離生活を含めた中国側の措置についての貴重な情報が得られましたので、ご説明します。

(2020/10/7、いくつか情報を追記しました)

出国前の手続き

現在、中国渡航の前には日本で必ずPCR検査を行うことが求められています (中国大使館の公告)。 PCR検査については「中国の在外公館が指定又は認可する機関で行わなければならない」とされています。クリニックフォア田町及びクリニックフォア大手町は指定医療機関としての認可を受けています。詳細はこちらをご参照ください。

中国到着後のPCR検査

現地に到着後、そのまま空港内の検査ブースに誘導され、ここで全員がPCR検査を改めて受けることになります。唾液ではなく、鼻から綿棒で検体を採取する形での検査が行われます。

(幼稚園児には喉のPCR検査が行われるケースもあるそうです)

空港内でのPCR検査会場

その後、携帯アプリであるWeChatを用いて詳細な問診が行われます。WeChatは中国版LINEのようなアプリで、中国では非常にポピュラーなSNSツールです。 具体的には、「滞在先」、「過去14日間の海外渡航歴」、「出発前に日本で行ったPCR検査の詳細情報」、「中国での緊急連絡先」などの入力が求められるようです。 中国に初めて渡航される方は事前にWeChatを携帯にダウンロードしていくことをおすすめします。

ホテルへの移動

その後、バスに乗せられて空港近くのホテルに案内され、2週間の隔離生活がスタートします。ホテルに関しては、選択の自由はなく、指示されたホテルに移動させられるそうです。

飛行機の着陸から空港を出てホテルに向かうまでの時間はおよそ2時間程度で、比較的スムーズに進むようです。バスに乗る際に一度パスポートが取り上げられ、ホテルの部屋への入室時に返却される、という情報もあります。

隔離中の生活

隔離中のホテル内では、きちんと三食が手配され、水も1日あたり5本支給されるようです。ただし、食事はほぼ全てが中華料理であり、福建省や華南であれば日本人の口に合いやすいが、華北や東北では香辛料が日本人にはやや強め、などの違いがあるようです。チョコレートやコーラなどは追加で別途費用が発生しますが、注文可能なようです。

ホテルで支給される食事

ホテル隔離中の健康管理として、1日2回、9時と14時に検温が行われます。新型コロナウイルスの潜伏期間は最大2週間とされているため、隔離中は毎日検温が行われ、厳重な水際対策が行われていると言えます。

また、施設によってですが、さらに隔離生活中に3回、喉のPCR検査を実施される場合もあるようです。施設によりランダムで規則性は無いようです。

ちなみに、ホテルの部屋は十分に広く、清潔なようです。ただし、ネット環境は非常に遅いため、個人でVPN接続が可能なネット環境を用意して持参しておくことは必須なようです。

隔離されるホテル

隔離施設は家族で訪中の場合でも別々の隔離となる場合もあるようであり、エリアによっても対応が異なるようです。

以上、中国入国後の貴重な体験記が得られましたので、ご共有させて頂きました。今後もクリニックフォア では、海外渡航予定の方に有益なコラムをご提供していきます。

クリニックフォア では海外渡航向け自費PCR検査は随時可能です。ご希望される場合は、web予約を取った上でご来院下さい。陰性証明書は検査翌日18時以降にクリニックに来院して頂いた上でのお引き渡しとなります。

下記HPもご参照ください。

中国渡航向けPCR検査について

公開日:9月3日、更新日:10月7日

作成:クリニックフォアグループ医師 奥村 雄一郎

参考文献

https://www.cn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000481.html

http://www.china-embassy.or.jp/jpn/sgxw/t1813386.htm

※本記事は、上記公開日時点での状況・情報・エビデンスをもとに記載しています。新型コロナウイルス感染症については、日々状況が変化し、また新しくわかることも多々ありますので、最新の情報は、直近の記事や情報をご参照くださいますようお願いいたします。