シミ・そばかす・肝斑を消すために!簡単ケアから治療まで、医師が解説します。

お肌のトラブルの中でも、特に気になるシミやそばかす、肝斑。

これらを消すためのケアは自宅でできるものから医療機関でじっくりとできるものまでたくさんの種類があります。

今回はシミやそばかす、肝斑を消すためのさまざま方法をご紹介しますので、是非検討してみてくださいね。

自宅でできるシミ対策・ケア① UVケア

まず、最も簡単で、シミ対策として絶大な効果をきたすのが、UVケアです。シミにはさまざまな種類がありますが、どのシミであっても共通する原因が紫外線です。肌が紫外線に晒されると、表皮と真皮の境界付近にあるメラノサイトという細胞内でメラニンが形成されます。メラニンはシミの元となるだけでなく、肌の細胞を紫外線から守る役割も果たしています。そのため、紫外線を浴びれば浴びるほどメラニンが増えていくのです。

また、紫外線は表皮に押しあがってきたシミを濃くしてしまうため、シミを薄くするためにも紫外線にあたらないということは非常に重要です。

紫外線対策としてまず行いたいのが日焼け止めクリームを塗ることです。日焼け止めクリームは使用する状況によって種類を変えることをおすすめいたします。例えば、日常生活程度であればSPF5、PA+のもので十分ですし、少し外に出るという方やドライブをされる方はSPF10、PA++のものを使われるとよいでしょう。

また、日焼け止めだけではなく帽子をかぶったり、サングラスをかけたり、日傘をさしたりアームカバーを着用したりと、肌の露出面積を減らし、紫外線に直接当たらないようにすることをおすすめします。

自宅でできるシミ対策・ケア② 栄養素

次に自宅でシミの対策をする方に行ってほしいのが栄養素のケアです。シミ対策で積極的に摂って頂きたい栄養素がビタミンCですが、他にもビタミンA、ビタミンE、Lシステインがシミに効果があるとされています。それぞれシミに対してどのような効果があるのか、またどのような食べ物から摂取できるかをご紹介します。

ビタミンC

ビタミンCはシミの元となるメラニンの生成を抑えるだけでなく、濃くなってしまったメラニンを還元し、シミを薄くする効果も期待できます。ビタミンCが多く含まれる食材はレモン、イチゴ、アセロラ、キウイといったフルーツです。加熱をして食べる場合、加熱したときに出る煮汁などに栄養が溶け込んでいってしまっています。できれば生でいただくメニューにするとよいでしょう。

また、水溶性ビタミンは摂取上限は決まっていないものの、一度にたくさん食べてもすぐに排泄されてしまいます。毎日継続して食べることを心がけるのが良いでしょう。

ビタミンA

ビタミンAはメラニンの生成を促進する活性酵素の働きを抑える効果が期待できます。ビタミンAが多く含まれる食材はかぼちゃ、ほうれん草、トマトなどの野菜です。

ビタミンE

ビタミンEは活性酵素を抑制しつつビタミンCの働きを助ける効果が期待されます。ビタミンEを多く含む食材はアボカドなどです。

ビタミンAとビタミンEは脂溶性ビタミンですので、摂取上限があります。食べすぎには注意しましょう。また、脂と一緒に摂ると吸収率が良くなります。炒め物など油を使うメニューもおすすめです。

L-システイン

L-システインはメラニンを体外に排出するための肌のターンオーバーをサポートする働きが期待できます。L-システインを多く含む食材は大豆や小麦などです。

自宅でできるシミ対策・ケア③ 化粧品

最後に自宅でできるシミ対策は、シミに効果のある化粧品を使用することです。

市販で手に入れることのできる化粧品はさまざまな種類があります。特にシミを防いだり、薄くする目的で選ぶ時は、ビタミンC誘導体やアルブチン、トラネキサム酸等の成分が配合されているものをおすすめいたします。

医療による治療① 内服薬

ここからは医療機関でできる治療方法についてご紹介します。まず一つ目は内服薬です。シミを薄くする効果のある内服薬には、トラネキサム酸、L-システイン、ビタミンC、ビタミンEが含有されているものがあります。トラネキサム酸にはメラニンを活性化させる酵素をブロックする働きがあり、L-システインとビタミンCはメラニン生成の起因となる作用を抑え、ビタミンEとともにお肌のターンオーバーを促します。さらにビタミンCにはメラニンの生成を遅らせたり、蓄積しているメラニンを還元して薄くする効果もあります。

特に肝斑によるシミの場合は、トラネキサム酸を服用することで高い効果が期待されます。

医療による治療② 外用薬

2つ目は外用薬です。塗り薬ではハイドロキノンとトレチノインの成分が含有されているものを使用します。トレチノインには表皮角化細胞の増殖促進およびそれに伴う表皮のターンオーバーを起こすことによる脱色素効果があり、ハイドロキノンは紫外線が色素細胞にあたった際にメラニンを作るために出てくる酵素を抑制する働きがあり、シミを作らせないようにする効果が期待できます。

また、内服薬と組み合わせて使用することでターンオーバーを促進するなどシミを早く肌から排出する効果が期待できます。

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医療による治療③ レーザー治療・ピーリング

3つ目はレーザー治療、ピーリングです。レーザー治療は肝斑への治療には不向きと言われていますが、近年特殊なレーザー機器を使用することによって肝斑への治療にも活用できるようになりました。また、肝斑以外のシミにはレーザー治療は効果的であるともいわれています。

ピーリングとは、特殊な薬剤を肌に塗布し、皮膚をはがすことによってターンオーバーを促進することを期待しています。レーザー治療は効果が比較的早い段階で見られますが、ピーリングは内服や外用と同様、目に見えて効果が実感できるようになるまでに少し時間を要します。また、通常、内服薬と組み合わせて治療を行います。

レーザーでのシミの治療やピーリングをお考えの方は、クリニックフォアの美容皮膚科へご相談ください。

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参考文献

第一三共 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/15_shimi/

公益社団法人日本皮膚科学会 https://www.dermatol.or.jp/qa/qa2/q13.html

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa25/q04.htmlエスエス製薬 https://www.ssp.co.jp/hythiol/troublenavi/shimi/countermeasure.html