男女問わず様々な年代の方が悩まされる、肌のくすみ。
今回は肌がくすむ原因から改善するためのケア方法まで医師が解説します。
肌のくすみとは
肌のくすみに厳密な定義はありませんが、。しかし一般的には透明感やツヤ、明るさが失われ肌本来のトーンよりも暗く見える状態を「肌がくすんでいる」と指すのではないでしょうかします。
ご自身の顔を見た時に「疲れてそうだな」「不健康そうだな」と感じる場合には、肌がくすんでいる可能性が高いと考えられます。
肌がくすむ原因
肌がくすむ原因には、以下のようなことが挙げられます。
- 糖化
- 黒色メラニン
- 乾燥
- 血行不良
- ターンオーバーの乱れ
それぞれの原因について詳しく解説していきます。
糖化
糖化は糖の摂りすぎによって引き起こされる現象。
人は食事などから得られる糖を代謝することでエネルギーを作り出しますが、糖を過剰摂取してしまうと、エネルギーになりきれなかった分が余り、血液中に漂うようになります。
血液中に漂った糖はタンパク質と結びつき、AGEs(糖化最終生成物)と呼ばれる老化を促進させる物質に変化します。
このAGEsはタンパク質を黄色く変色させる作用があり、顔が黄色にくすんでいる場合は糖化が主な原因として考えられます。
黒色メラニン
黒色メラニンは紫外線を浴びたり、摩擦が生じたりすることで肌表皮の基底層で生成されます。
黒色メラニンは外部の刺激から肌を守るためになくてはならない物質ですが、過剰に生成されてしまうと肌がくすむ原因になります。
肌が褐色(茶色)にくすんでいる場合は、この黒色メラニンが肌に蓄積されている状態だと考えられます。
乾燥
肌が乾燥していると古い角質が剥がれ辛くなり、肌に溜まるようになります。角質が溜まった肌はゴワゴワとした質感になり、潤いが損なわれたような状態に見えます。
血行不良
血行不良の状態になると、静脈の青い色が目立ち顔全体が青黒く見えるようになります。血行不良になる原因はストレスや睡眠不足、喫煙などで生活習慣の乱れが乱れが挙げられます。
ターンオーバーの乱れ
肌は一定の周期で生まれ生まれ変わっており、このサイクルのことをターンオーバーと言います。
基本的にターンオーバーは約4週間~6週間の周期で行われますが、生活習慣の乱れや肌の乾燥、紫外線を浴びすぎる等、様々な原因によってターンオーバーは乱れていきます。
ターンオーバーが乱れると以下のような、様々な肌トラブルが起きます。
- 黒色メラニンの生成と排出のバランスが崩れて肌に蓄積される
- 肌のバリア機能が低下し乾燥する
- 古い角質が肌に溜まる
これらによって、肌がくすんで見えるようになるのです。
肌のくすみの治し方は?改善&対策方法
肌のくすみを改善するための方法は、主に以下の5つが挙げられます。
- 日焼け対策を行う
- 湯船にしっかり浸かる
- 化粧水や乳液で保湿ケアをしっかり行う
- 食生活を見直す
- 禁煙をする
それぞれ詳しく解説していきます。
日焼け対策を行う
紫外線は肌をくすませるだけでなく、シミやたるみ、しわなど様々な肌トラブルを引き起こす原因です。
夏場や日差しが強い日はもちろんのこと、曇りや雨の日でも紫外線は降り注いでいます。そのため一年を通して天候に限らずどんな天気においても、日焼け対策は行うようにしましょう。
また日焼け止めはSPFの数が大きく、PAの+数が多いものがオススメです。
湯船にしっかり浸かる
「お風呂はシャワーで済ませる」という方も多いかと思いますが、毎日10分ほど湯船に浸かるようにしてみましょう。湯船に浸かることで温熱作用が働き、皮膚の毛細血管が広がることで血行が促進されます。
1日~2日行うだけではあまり効果を感じられないかと思いますが、1~2週間ほど続けてみると変化を感じられるでしょう。
また血行促進によるメリットは肌のくすみ改善だけでなく、疲労回復や代謝改善、凝りの解消など様々な点が挙げられます。
化粧水や乳液で保湿ケアをしっかり行う
基本的なことですが保湿ケアはしっかり行いましょう。
セラミドやヘパリン類似物質、ライスパワーNo.11等の保湿成分は外側からの保湿だけでなく、内側から保湿成分の生成を促し、生成させる・保湿力を改善させる働きもあるため、これらが配合されている化粧水や乳液がオススメです。
しかし市販品の場合、厚生労働省の定める化粧品基準によって成分の配合量が少ないケースが多く見られます。
そのため効果の強いものが欲しいという方は、美容皮膚科などで購入できる医療機関専売の化粧品もおすすめです。処方してもらえる医療用医薬品を使用しましょう。
糖質の摂取量を抑える
肌が黄色にくすんでいる方は、糖化の原因となる糖質の摂取量を抑えるようにしましょう。
しかし糖質を極度に制限するのもNGです。糖質が不足するとエネルギー生成のためにタンパク質が使われるようになり、筋肉量の低下に伴って基礎代謝も低下するなどの悪影響が生じます。
そのため目安量は摂取するように心がけましょう。
1日における糖質の摂取目安量の計算式
糖質(炭水化物)の目安量は体重や身体活動量によって異なり、「標準体重(kg)×身体活動量」の計算式で求めることができます。
※標準体重の求め方:身長(m)×身長(m)×22
身体活動量の数値は、以下の通りです。
レベル | 詳細 | 数値 |
軽い | 生活の大半が座っているなど、静かな活動が中心 | 25~30 |
普通 | 通勤や買い物などで一定の立っている時間があり、軽い運動をする | 30~35 |
重い | 移動や立っている時間が長く、活発な運動をしている | 35~ |
例えば、身長170cmの方で身体活動量のレベルが普通の場合、まず標準体重が「1.7×1.7×22=63.58」、そして身体活動量の数値が30のため「63.58×30×0.6÷4=286.11g」となります。
肌のくすみに関するよくある質問
最後に肌のくすみに関するよくある質問について回答します。
Q. 年代によって肌がくすむ原因は違いますか?
肌がくすむ原因は年代によって変わることは無く、20代や30代、40代、50代などいずれの年代でも先に説明した原因が主たるものになります。
もっともしかし年を重ねるにつれて、肌のバリア機能が弱くなる上、コラーゲンやエラスチンなどの成分が少なくなるため、高齢の方は若い年代の方よりも肌がくすみやすいと言えるでしょう。
Q. 肌のくすみに効果的な食べ物はどういったものがありますか?
ビタミンA・ビタミンB3・ビタミンC・ビタミンEなどのビタミン群が多く含まれている食べものがオススメです。いずれも抗酸化作用やメラニンの還元作用、血行促進など様々な良い影響を肌に与え、くすみの改善に働きかけてくれます。
ビタミンが多く含まれている食べ物は以下の通りです。
成分名 | 効果 | 多く含まれる食材 |
ビタミンA | 皮膚や粘膜の健康維持 | レバーうなぎチーズバター |
ビタミンB3 | 血行促進皮脂の過剰分泌を抑制 | 鶏むね肉カツオたらこレバー |
ビタミンC | 黒色メラニンの無色化皮脂の過剰分泌を抑制コラーゲンの産生促進抗酸化作用 | アセロラゆずレモン赤ピーマン黄ピーマンブロッコリー |
ビタミンE | 血行促進抗酸化作用 | 卵アーモンドオリーブオイルアボカド大豆 |
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